2016年はペルシャ絨毯に乗ってくるか?

2016年はペルシャ絨毯に乗ってくるか?

先日、何気なくテレビを見ていたら、私の嗜好のど真ん中をどストレートで撃ち抜くアニメ番組を見つけた。
西洋風?な武装をした軍団同士の大規模な戦に加え、将軍同士の激しい打ち合い。
30代になっても中2病が治らない私にとって、大好物である。
少しのつもりが、つい見入ってしまった。
ストーリーを平たく言うと、国を乗っ取られた王子様が、奪還のためにゴツくて濃ゆい仲間を集めて蜂起する。
ってな感じで、王道感、無双感が盛り盛りである。
三国志や里見八犬伝なんかの戦国英雄譚が好きな人には堪らない。
で、見始めて、疑問に思ったのが、「この話はどこの話?」ということだ。
というのも、すごく緻密に歴史的な描写があるけど、登場人物の名前や地名、文化が、馴染みのないものだったからだ。
で、調べてみると、なんとこの話は、19世紀のイランで書かれた『アミール・アルサラーネ・ナームダール』という英雄叙事詩を元に描かれた某小説を近年大ヒット作を連発している大人気漫画家がコミック化したものだった。
つまりは、ペルシャのお話なのである。
言われてみれば、其処彼処に柄の細かい敷物やタペストリーが飾られていまる。
なるほど、これはペルシャ絨毯だ。
アニメでは地味な色彩で描写されているが、実写だったら、さぞ豪華絢爛なビジュアルになることだろう。
ちなみに、ちょっと前に、知人の家で壮麗なペルシャ絨毯に魅入られて、少し調べたから、私には作中に出てくるペルシャ絨毯の大体の値段まで分かる。
中2病ではあるものの、こういうところは、歳相応に汚れている。
とまあ、逸れてしまったが、この作品で知ったが、実はイラン史には三国志ばりにドラマチックで壮大なストーリーに溢れている。
しかも実写化した時のビジュアル的なインパクトも半端ではない。
もしかしたら、2016年は日本人にとって、未知なる世界、未知なる文化であるペルシャ戦国史が大ブームを巻き起こすかもしれない。

魔法のペルシャ絨毯

我が家の玄関マットは、家に似つかわしくないほど豪華なペルシャ絨毯である。
数年前、アラビアンナイトを題材にした某有名アニメ映画に影響を受けた長女から、映画と同じ魔法の絨毯が欲しいとせがまれ、家具屋や絨毯専門店を見て回って、約2万円で購入したものだ。
ペルシャ絨毯の愛好家やお金のある人からすれば大したものではないが、一般家庭、むしろ下流に属する我が家では、居間に敷いているラグの4倍もの価格を玄関マットに出すなんて、到底ありえないことだった。
無論妻にも激しく責め立てられた。
だが仕方が無い。
これはただのペルシャ絨毯ではなく、魔法の絨毯だったのだ。
多分、あの時、私は魔法にかかってしまったのだと思う。
店でその玄関マットに正座して満足気になってる長女を見ていたら、なんだか別の世界が見えてきてしまったのだ。
長女は、その瞬間間違いなくアラビアンナイトの空を飛んでいた。
きっと、眼前には砂漠と紺碧の空が広がり、灼熱の太陽の下、乾いた風に髪をなびかせ、大空を飛び回っていた。
気が付いたら、大いに軽くなった財布と、絨毯を抱えて大喜びの長女を連れて店を出ていた。
それから数カ月の間、娘は毎日魔法の絨毯に乗ってアラビアンナイトの世界を旅していた。
私や次女も何度もお供した。
しかし、娘の魔法は長くは続かなかった。
翌年には別のアニメにハマり、魔法の絨毯には見向きもしなくなってしまった。
妻には「それ見たことか」と詰られた。
それからというもの、この魔法の絨毯は我が家の豪華すぎる玄関マットとして、何千何万回と家族を見送り、迎え入れてきた。
私の臭う足も、ドンドン大きくなる三姉妹の足も、妻の外反母趾も、全て温かく見守ってきた。
購入から数年経った今でも色鮮やかだ。
なんたってペルシャ絨毯だ。
きっと、三姉妹が巣立っていく時も、この魔法の絨毯が見送ることだろう。
今では、仕事から帰ってきて、この魔法の絨毯を見ると、ホッとするくらい、愛着が湧いてしまった。
どうやら娘の魔法は解けたけど、私の魔法は続いているらしい。

ペルシャ絨毯って壁にも飾るのね

先日、上司の家に遊びに行った際に、壁や床に物凄く細かい柄の絨毯?が飾られていた。
壁に絨毯を飾るというのはあまり聞かない話だが、どう見ても絨毯だった。
で、調べてみると、飾られていたのはどうやらペルシャ絨毯と呼ばれる類のものだということが分かった。
ペルシャ絨毯とは、古代ペルシャと呼ばれていた現在のイラン周辺で伝統的に作られてきた絨毯で、材料には主に羊毛や綿,、絹で、床に敷くものと装飾用に壁に飾るものがあるらしい。
で、壁に飾るものは絹で作られることが多いらしいので、上司の家のは間違いなく超高額だ。
ちなみに、現在確認されている最古のペルシャ絨毯は、約2500年前のもので、シベリアのパジリスク遺跡というところから発掘された。
この最古のペルシャ絨毯でさえ、とても進んだ織物技術で作成されているので、起源はもっと古く、3000年とも5000年とも言われている。
なんと、日本ではまだ石槍で獣を追っかけまわしていた時代に、イランでは、既に現在に通ずる工芸品が作られていたのである。
世界を見渡してみて、そんな大昔から現在に通用するほどの技術で作られてきた工芸品って他にあるだろうか。
そう考えると、ペルシャ絨毯はある意味で、歴史ロマンなのかもしれない。
ペルシャ絨毯が生活をワンランクあげる
今更ながら、上司に大人のセンスをさりげなく誇示されていたことに気付き、ちょっと恥ずかしい。
きっと触れてほしかったに違いない。
ウンチクを語りたかったに違いない。
次回は、おおいに話を振ってあげよう。